2007年12月12日

第36章 あらすじ

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ハリーは再びうつ伏せに横たわっていました。禁じられた森の中、ハリーは倒れたときのまま、じっと辺りの様子を伺います。どうやら、ハリーとヴォルデモートの2人ともわずかの間気を失っていて、今意識を取り戻したばかりのようでした。ヴォルデモートはナルシッサにハリーが死んでいるかどうかを確かめるように言いつけます。ハリーの心臓に手を当てながら、ドラコは生きていて、城の中にいるのかと小声でナルシッサはハリーに尋ねました。ハリーが一言イエスと答えると、ナルシッサは見ている人たちに向かってハリーは死んでいると宣言します。ナルシッサの心には征服軍の一員としてドラコのいる城に行くことしかないのがハリーにはわかりました。

ヴォルデモートは自ら城に向かうことに決め、ハグリッドにハリーを運ばせます。森のはずれでディメンターたちの息をする音を耳にしましたが、自分が生き延びたという事実に勇気付けられたハリーは、ディメンターの影響を受けませんでした。

ヴォルデモートはホグワーツ軍に向かって語りかけます。ハリー・ポッターは逃げようとしたところを殺された、降参すれば家族を含め命を助けると言いました。ハグリッドにかかえられたハリーとヴォルデモートを含めた死喰い人たちは、城の入り口で立ち止まりました。城の中から出てきた人たちは、死んだように見えるハリーの姿を目にし、絶望の声を上げます。その中にはロン、ハーマイオニー、ジニーのハリーの名を呼ぶ声もありました。

ヴォルデモートが有る事無い事ハリーの侮辱を口にしていると、ネビルがヴォルデモートに襲いかかろうとします。死喰い人に加われというヴォルデモートの誘いをネビルが拒絶すると、ヴォルデモートが杖を振り、組分け帽子が城の中から飛んできて、ヴォルデモートの手の中に納まりました。ヴォルデモートが帽子をネビルの頭に深くかぶせます。そして、ヴォルデモートが杖を一振りすると、帽子がぱっと燃え上がり、ネビルは炎に包まれました。身動きできなくなっているネビルを見て、ハリーは行動を起こさねばと思います。

そのとき、大勢の援軍が大声を上げて城に向かってやって来、城の側面にやって来たハグリッドの弟に向かって、ヴォルデモート側の巨人たちが駆けて行きました。また、ケンタウルスたちのひずめの音と矢を射る音が聞こえ、死喰い人たちの間に矢が落ちます。この隙に、ハリーはInvisibility Cloakをまとって、さっと立ち上がりました。金縛りの魔法が解けたネビルが動くと、燃え盛る帽子がネビルから落ち、その底からネビルはグリフィンドールの剣を取り出します。ネビルはその剣を使って、もやは魔法の檻で保護されていないナギニの頭に切りつけると、ナギニの頭が宙高く飛びます。怒るヴォルデモートが杖を上げる前に、ハリーはネビルとヴォルデモートの間にShield Charmを放ち、ネビルを守りました。

ハグリッドはハリーの消えたことに気づきますが、周りの騒ぎにハグリッドの叫び声を聞いた人はいないようです。セストラルやヒポグリフのバックビークもやって来て、ヴォルデモートの巨人たちの目をつつきました。この城外の混乱に、ホグワーツ軍も死喰い人たちも共に城内に戻らずにはいられません。

Invisibility Cloakをつけたハリーも人波にもまれ、死喰い人たちに呪文を放ちながら、城内に入っていきました。ヴォルデモートもやはり戦いながら、大広間に入っていきます。死喰い人たちと戦う人たちの中には、チャーリー・ウィーズリーの姿も見られ、クリーチャーに率いられたしもべ妖精たちもホグワーツ軍に加勢していました。あちこちで決闘が行われている大広間にハリーが入っていくと、ヴォルデモートはマクゴナゴル、スラッグホーン、キングスリーの3人を相手に戦っています。ベラトリックスには、ハーマイオニー・ジニー・ルナの3人が相手となっていましたが、ベラトリックスの放った死の呪文が危うくジニーに当たりそうになると、怒ったモリーが走ってきて、ベラトリックスに立ち向かいます。シリウスが死んだときと同じ高揚した笑い声をベラトリックスが上げると、モリーの呪文がベラトリックスの心臓にまっすぐに当たりました。

ベラトリックスの死に怒ったヴォルデモートがモリーに杖を向けると、ハリーはShield Charmを放ち、Invisibility Cloakを取りのけます。ハリーが生きていることに驚きの声が上がりました。ヴォルデモートとハリーはにらみ合い、一定の距離をおいて、ゆっくりと円を描くように動きます。

母親が自分にしたように、自らの命を犠牲にして、自分がここにいる人たちを守ったために、その人たちに向けられたヴォルデモートの魔法には拘束する力がないのだとハリーは言います。ハリーはまた、ヴォルデモートがリリーを追い詰め始めたときにスネイプはダンブルドアの側につき、ダンブルドアのスパイをずっと務めてきたことをヴォルデモートに明かしました。

最後のチャンスとして、ハリーはヴォルデモートにこれまでに自分のしたことを悔恨するように勧めますが、それまでにハリーが言った何よりもこれはヴォルデモートにショックを与えたようでした。さらに、スネイプはダンブルドアと打ち合わせた上でダンブルドアを殺したため、ニワトコの杖の前所有者であるダンブルドアは戦いで敗れたことにはならず、したがってスネイプは杖の真の継承者ではないとハリーは言います。ダンブルドアが死ぬ前に、その手から杖を取りのけたドラコ・マルフォイこそが杖の新しい主人であるとハリーは言いました。そして、もしニワトコの杖が、その前の持ち主が武装解除の呪文で杖を落とされたことを知っているとしたら、ドラコからドラコの杖を奪った自分こそが、ニワトコの杖が従うべき本当の主人であるとハリーは言います。

ヴォルデモートは死の呪文を、ハリーは武装解除の呪文をそれぞれに向けて放ちました。大砲の爆発するような音がとどろき、2つの呪文がぶつかったところに黄金の炎が立ち上ります。ニワトコの杖は宙に飛び、ハリーはそれをつかみました。ヴォルデモートは跳ね返ってきた自分の呪文によって死んだのです。じっと見守っていた人たちの間から歓声がわき、ロンとハーマイオニーが真っ先にハリーに向かって駆けつけ、ハリーを抱きしめました。服従の呪文をかけられた人たちはすべて正気に返り、死喰い人たちは逃げるか捕まるかし、無実の罪で投獄されたアズカバンの囚人たちは現在釈放されつつあり、キングスリーは臨時の魔法省大臣に任命されました。

ルナの機転で、周りの人たちの注意がそれた隙に、ハリーはInvisibility Cloakをかぶると、ロンとハーマイオニーのところに行って、大広間の外に連れ出し、一部始終を説明します。その後、校長室に行くと、ハリーは肖像画の歴代校長からスタンディング・オベイションで迎えられました。肖像画のダンブルドアにハリーは復活の石について尋ねます。なくした復活の石をハリーが探さないことにダンブルドアは同意しました。ハリーはニワトコの杖で2つに折れた自分の杖を直した後、ニワトコの杖を元の場所に戻すとダンブルドアに言います。ハリーが自然死を遂げれば、杖の力は永遠になくなるということでした。ハリーはそれが危険な杖にはふさわしいことだと思います。もうこれ以上の面倒はこりごりだとハリーは思いました。
posted by みちえ at 02:32| Comment(7) | TrackBack(0) | 章別あらすじ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
まずは、すばらしいあらすじをありがとうございました!お疲れ様です。
みちえさんが感想で述べられているような
複雑なところまで理解していなかったので
自分なりの細切れな訳が、みごとに繋がりました。本当に感謝です!
Posted by なお at 2007年12月12日 13:18
ずっと愛読しています。すばらしい訳ありがとうございます。
英訳ができないので、非常にありがたかったです。
実に丁寧に要約を作られているのが伝わりいつも感動しています。

完璧に原書を読めても、この複雑な物語のラストを読み解くのは難しいと思います。
みちえさんはじめみなさんがたびたび指摘している、ヴォルデモードの小っちぇーところが俺もすごく気になります。
よくある物語のパターンを無意識に期待していたのかも知れません。
Posted by さく at 2007年12月12日 16:23
とうとう、きてしまいましたね。お疲れ様です。
そして、こんなにすばらしいあらすじが読めて感動です。ありがとうございました。

まずは、36章の感想から
・ナルシッサ…ヴォルデモートの面前でなんと胆の据わった裏切りをしてしまいましたね。母はすごいです。ハリーがドラコを助けた事が結果的にはハリーの役に立ったのだと思いました。

・ネビル…予言では彼も当てはまっていましたから最後のホークラックスを壊す人物として彼は最も相応しいと思えますね。グリフィンドールの剣が出てきてスパッとナギニの首を落とした時は爽快な気分になりました。

・モリー…かっこよくベラトリックスを破った時に感じたのが「このためにフレッドの死は必要だったのか。」という事です。5巻でモリーは家族が殺される事を何よりも恐れていました。(ボガードに真似されていましたね。)狂信的な恐ろしい魔女、ベラトリックスを倒すには息子を失った、そしてこれ以上家族を失いたくない母の本気の強さが必要だったのでしょう。

・ロンの一言…戦いの後校長室でハリーが「ニワトコの杖は要らない」と言った事に対して「正気か?」とロンが言ってます。これを読んで、「ロンはもう!」と笑ってしまいました。ここを読んだ時にロンが死ななくて本当に良かったと思いました。そしていつもの調子のロンの言葉で戦いは終わったんだってホッとしました。(まぁ、戦いの最中もロンは名言を残してくれていますが。)

・ハリーの杖…ニワトコの杖の強力なパワーで直りましたね。ハリー的にはこれだけでニワトコの杖のマスターになった甲斐があったわけですね。ハリーだけでなく読者にとっても思い入れがある杖です。ハリーらしいニワトコの杖との決別の演出でもあるなとおもいました。

長々、すみません。謎解きの方はまた追々コメントさせていただくつもりです。(今、みちえさんの言葉を元に読み直しています。)
Posted by Root at 2007年12月13日 01:10
なおさん、さくさん、Rootさん、早速のコメントをどうもありがとうございました。こうして暖かいねぎらいのお言葉とありがたいお褒めの言葉をいただくと、これまでがんばってきた甲斐があったと実感しています。みなさんのおかげで最後まで続けることができました。どうもありがとうございます。
さくさんのコメントで、わたしもハリー・ポッターにこれまでの物語のパターンを期待していたのかなと思いました。これから、ヴォルデモートの卑小な面がなぜこれほど描かれていたのかについて考えてみたいと思います。
Rootさん、興味深いコメントをありがとうございました。なぜ無意味にもフレッドを殺してしまったのかと前の章で理不尽に感じましたが、こういう必然性があったのですね。ご指摘のナルシッサの例にしても、いろいろな事実にはそれが引き起こす結果があり、それなりの意味を持っていたのだと痛感しました。掲示板でのRootさん、まめさんのご意見については、今わたしも考えているところです。謎解きに関するコメントについても楽しみにしています。
Posted by みちえ at 2007年12月13日 02:28
結局,スネイプ先生が教えた(?)呪文を,ハリーがずっと使っていて,最終的には,ヴォルデモートを倒したのかなあ。とすれば,伏線がとっても生きている感じがする。

と勝手な感想。
Posted by 武装解除の呪文 at 2008年10月07日 19:08
ああっと,当然私のいいたいのは,「エクスペリ アームズ」です。2巻のスネイプ先生の呪文が初出だったと思います。(日本語版 P283)
Posted by 武装解除の呪文 at 2008年10月07日 19:11
武装解除の呪文さん、ご感想ありがとうございます。

「エクスペリ アームズ」はハリー・ポッターシリーズを通して、非常に重要な呪文になっていますよね。7巻でも、死喰い人たちが7人のハリーの中から本物を見破ったのは、この呪文がハリーのトレードマークだったからと言っています。また、ハリーが決して死の呪文を使わないであろうことを考えると、ヴォルデモートを倒すのはこの呪文しかなかったように思います。この呪文が最初に物語に現れたのは、スネイプ先生によるものでしたか。すっかり忘れていましたが、そう思うと、感慨深いですね。
Posted by みちえ at 2008年10月07日 20:20
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