2007年11月15日

"He did not know why ..." 第32章528ページ

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ハリーはどうして自分がそうしているのか、なぜ死に行く男に自分が近づいていくのかわからなかった。ハリーはスネイプの白い顔を見、その指が首の血だらけの傷口を押さえて血を止めようとしているのを見たが、自分が何を感じているのかわからなかった。ハリーはInvisibility Cloakを取り除け、自分の憎む男を見下ろした。その男の広く見開いた黒い目はハリーを見つけ、口を開こうとした。ハリーがスネイプの上にかがみこむと、スネイプはハリーの着ているものの前をつかみ、ハリーを近くに引き寄せた。
ひどい耳障りなゴボゴボいう音がスネイプの首からもれた。
「取って…くれ…取ってくれ…」
血以外の何かがスネイプからもれ出ていた。銀青の気体でも液体でもないものが、スネイプの口と耳と目から流れ出た。ハリーはそれが何かを知っていたが、どうしたらいいのかわからなかった。
まったくの無から魔法で出したフラスコをハーマイオニーがハリーの震える手に押し付けた。ハリーは自分の杖を使って、銀色の物質を持ち上げ、フラスコの中に入れた。フラスコが縁までいっぱいになり、スネイプにまるでまったく血の気が残っていないかのように見えると、ハリーの着ている物をつかんでいた力が緩んだ。
「私を…見ろ…」とスネイプは小声で言った。
緑の目が黒の目をとらえたが、そのすぐ後、黒い目の奥底にある何かが消えたようで、黒い目は据えられ、空白になり、うつろになった。ハリーをつかんでいた手が床の上にどさりと落ちて、スネイプは動かなくなった。
posted by みちえ at 00:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 気になる英語表現 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
みちえさん、お久し振りです。
ついに私も32章を読み終えました。
悲しみのあまり、どうにかなってしまいそうです。
今まで死んだ登場人物の多くは、言葉を残す間もなく一瞬で命を奪われ、最期の描写もあっさりしていて、なかなかその死を受け入れなれなかったのですが、スネイプ先生の場合はとても丁寧に描かれていると感じました。それだけに、色々イメージが浮かび、とても苦しいのですが。

p.528上から19行目のA terrible rasping〜の文章ですが、そのような音が出てきたのは、声を発しようとするスネイプ先生の喉からだと思ったのですが、首の傷から出たのですか?
Posted by 二尋 at 2007年12月02日 21:24
二尋さん、お久しぶりです。おっしゃるとおり、スネイプ先生の死は、ほかの登場人物と比較してとても丁寧に書かれていますね。ただ、あっけない死という感じはやっぱりします。それだけ、スネイプ先生には期待が大きかったということでしょうか。
ご指摘の音というのは、喉から出た音だとわたしは思います。ナギニに噛まれ、気管支に穴をあけられたために、こんな音が出たのではないでしょうか。たぶん、気管支から血が上がってきて、ゴボゴボという音が口から漏れたのでは?そのへんの解剖学的なことは二尋さんのほうがよくご存知だと思いますが。
Posted by みちえ at 2007年12月04日 02:41
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